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《シリーズ高校訪問 ⑦》

【ノートルダム清心女子高等学校】

高校訪問第7回目はノートルダム清心学園 清心女子高等学校です。

三宅校長先生、森副校長先生にお話を伺いました。



◆アクセス◆

岡山駅よりJR山陽本線の中庄駅で下車し、スクールバスで約7分、緑豊かな丘の上にノートルダム清心女子高等学校はある。岡山駅、早島駅からもスクールバスが利用できる。岡山、倉敷市内だけでなく、各方面から生徒が通学している。寄宿舎もあり、遠方の生徒や集団生活を体験したい生徒が生活している。



◆コース◆

清心女子高等学校は学年定員160名(内、約100名が清心女子中学校からの進学)。

3つのコースがあり、特別進学コースではさらに4つの系に分かれ、生徒一人ひとりに細やかな学習指導が行われている。1年次から2年次に進級する際、コースの変更も可能。


1. 特別進学コース(約105名)

   Ⅰ. 難関国立系

   Ⅱ. 国公立系

   Ⅲ. 有名私立系

   Ⅳ. 国際系

2.生命科学コース(25名)

3. NDSU進学コース(30名)


1. 特別進学コース

Ⅰ. 難関国立系…東京、京都、大阪、九州、神戸、お茶の水女子、国公立医学部医学科を目指すクラス。放課後の補習、土曜授業や、ハイレベル模試で徹底的に学力向上をはかる。

入試選抜1期での合格者全員が特待生制度の対象で、3年間授業料免除。(就学支援金の受給の有無にかかわらず、授業相当額が支給される。)


Ⅱ. 国公立系……岡山、広島、奈良女子など国公立大学を目指すクラス。土曜授業や放課後の特別講座(18:30~20:00)などで高校の学習内容の理解を深めていく。


Ⅲ. 有名私立系…有名私立大学を目指すクラス。文系3教科を中心に、看護系、福祉系など幅広い進路希望に対応。120以上の豊富な指定校推薦を利用し、約半数の生徒が大学に進学する。


Ⅳ. 国際系………充実した英語教育を活かして、国際理解を深め、国際系、語学系の学部学部を目指すクラス。指定校推薦を利用した大学進学や、海外の大学への進学もサポートしている。


2.生命科学コース

理系進学を目指すクラス。科学的な素養を伸ばすための実践的なカリキュラムでハイレベルな知識を身につける。平成18年度より3期連続14年目となるSSH(スーパーサイエンスハイスクール)の指定校として、大学との連携、フィールドワークなど多彩な活動を行う。研究した内容は学会や大会で発表し、毎年高い評価を受けている。(「第8回高校生バイオサミット in鶴岡」では農林水産大臣賞、環境大臣賞受賞)

※大臣賞は3年連続5度目の受賞。大臣賞受賞者は、慶應義塾大学への推薦を受けることができる。

入試選抜1期で、成績上位20%の合格者は特待制度の対象となる。


3.NDSU進学コース

原則全員がノートルダム清心女子大学(NDSU)に進学するコース。大学と連携したカリキュラムで、3年生の後期からは「入学前教育」として大学での専攻学科の授業も始まる。早くから大学進学を意識することで、大学での4年間、さらにその先、大学卒業後を見据えた学校生活を送ることができる。



◆グローバルリーダー育成◆

ノートルダム清心学園 清心女子高等学校は、ノートルダム修道女会を母体とする世界17カ国の学校と連携し、国際的な視野を持ったグローバルリーダーの育成を目指す。


1.英語運用能力の向上

実践的な英語の授業、スピーチコンテストやディベート大会への参加など、「英語で表現し発信する」能力の育成に力を入れている。英語関連の全国的なコンテストで数多くの受賞歴を持ち、英検準1級、2級取得者が多数いることもその成果の表れと言える。


2.グローバル自然探究〜マレーシア海外研修〜

マレーシアで現地の大学と連携し、生物の多様性、環境問題を考えるプログラム。異文化理解や英語運用能力向上にもつながる充実した海外研修。


3.海外留学

アメリカのサンノゼ姉妹校への短期留学、高校卒業後の世界の姉妹校への大学進学など、ノートルダム清心学園としての強みを活かした、国際的な活動の可能性が提供されている。1年間の長期留学には学校独自の奨励制度がある。



◆大学進学実績◆

毎年多くの国公立大学の合格者を輩出している。女子校でありながら、理系学部への進学者が多いことも大きな特徴といえる。

有名私立大学への合格者も多く、津田塾大学、立教大学など129の大学からの指定校推薦がある。「カトリック高等学校対象AO入試」で上智大学(4人枠)や南山大学へ進学する生徒もいる。

2020年度より大学入試制度が大きく変わることになるが、清心女子高等学校で今まで取り組んできた実践的英語教育や課題研究を活かし、新しい入試制度にも十分に対応できる体制が整っている。

NDSU進学コース、また他のコースからも進学する生徒が多数いるノートルダム清心女子大学について追記しておくと、長年、地元企業へ就職する学生を多く輩出しており、その就職率は全国でも屈指のものである。管理栄養士や教員など、資格を取得する学生も多いのも実就職率が高い理由ともいえる。



◆入試情報◆

選抜1期の入試は2日間行われ、1日目は特別進学コースの国公立系、2日目はその他のコース、系の試験が行われる。(2日間受験しても、受験料は1回分)

特別進学コースの難関国立系と、生命科学コースは5教科500点満点、その他のコース、系は3科目300点満点で試験が行われる。専願受験の場合は、合計点に15点を加算。

それぞれに合格基準点があるが、第一希望のコース、系の合格基準点に届かない場合は、スライド合格を判定。

※詳しい入試要項、入試過去問についてはホームページをご参照ください。



取材後記

坂を登っていくと豊かな木々を背景に、静寂な佇まいを持つ校舎が迎えてくれる。ノートルダム清心女子高校は、来年度から岡山では唯一の女子高校となるが、それゆえに女子校としての使命感を強く感じるお話だった。

女子校というと楚々としたおとなしい生徒が多いというイメージ抱く人も多いかもしれないが、実際は、男子生徒がいないということで、全てのことを女子生徒が担わなければならず、生徒会、部活動のリーダーはもちろん、力仕事まで全て女子生徒で行うのである。男性、あるいは女性目線を気にすることなく、率先して行動するリーダー的気質も自然に養われ、「女性」というよりもまず、「人」としてどうあるべきか問われるのである。

卒業生が高校について口を揃えて言うのが「真面目」「楽しい」というキーワードだ。多様性を受け入れる寛容な雰囲気がある一方で、勉強や課題研究、課外活動については皆が真面目に取り組む。卒業生には社会で重要な職務に就いている生徒も多いが、それは自分の可能性を最大限に発揮できる高校生活があったからこそかもしれない。女性が活躍できる社会の担い手として、多くの卒業生がその力を発揮してくれるのではないだろうか。

2019年より新しいコース制が始まり、それに伴って制服も刷新された、見た目はもちろん、機能性にも優れた制服で、生徒の評判とても良い。新しい制服のジャケット内側にほどこされたレースのように、この学校の生徒なら、女性らしさを忍ばせつつ、新しい感覚でこれからの時代に活躍してくれるのではと期待が膨らむ訪問だった。



◇オープンスクール情報◇

・第3回オープンスクール 

9月28日(土) 14:00〜17:00  入試説明、授業体験、部活動体験、制服試着など


・高校入試説明会 

10月19日(土) 16:00〜17:00 入試説明、個別質問、校内見学


・高校入試対策セミナー 

11月17日(日) 9:00〜15:50 入試体験、解説、入試説明、個別質問



ノートルダム清心女子高等学校ホームページ




次回は、岡山白陵高等学校を訪問します。

岡山大学教育学部

附属中学校​PTA

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